こんにちは、猫の下僕です。
暑くなりましたね。
我が家ではすでに電動かき氷器が
大活躍中です。
昔は手動のかき氷器で、汗だくに
なって作るのが面倒でコンビニまで
アイスを買いに行っていましたが、
最近は手軽にいつでもかき氷が食べ
世界一硬いアイスとして一部で有名な
あずきバー。
そのあずきバーをかき氷にしてしま
おうという無謀すぎる挑戦をした企業が
います。
その名も、タカラトミーアーツ。
目次
世界で2番目の硬度を誇るサファイアより硬いあずきバー
あずきぜんざいを原材料としていながら、
歯の弱いお年寄りには食べることができ
ない、あずきバー。
釘を打ったり、硬球を打ち返すことが
できることでも有名ですよね。
ナイフメーカー「ジー・サカイ」が
井村屋の許可の下、デジタル硬度計で
あずきバーの硬さを計測したことがあります。
ロックウェル硬度を測る機械で計測する
と、温度変化で測定度が不安定ながらも
一時HRC321を記録。
世界で2番目に硬いと言われている
サファイアの硬度はHRC227です。
一時的とはいえ、それを遥かに上回る
あずきバー。
これに齧りつくのは、サファイアに
歯を立てようとする行為以上に危険な
ことと言えるのでしょう。
歯が弱い方々に朗報!かき氷になるよ!
タカラトミーアーツの販売する、
「おかしなかき氷 あずきバー」
これは、あずきバー専用のかき氷器です。
その使い方は以下の通り。
ぬけるんバーでスティックを抜く!
あのサファイアより硬い石の中から、
木の板を抜くという暴挙!
こんなもの、無理やり抜こうとしたら
途中で折れて大惨事です。
アーサー王は岩に刺さったエクスカリバーを
抜いたことで王になることが認められました。
我々も自力であずきバーからスティックを
抜けば認められそうです。
が、今の科学は選ばれし者以外でもボタン
ひとつでその偉業が可能に!
スティックさえ抜ければ、あとは全て
可食部分。
かき氷は目の前です。
サイドハンドル式かき氷器
昔ながらの横のハンドルをぐるぐる
回すと、文字通り歯が立たなかった
あずきバーがみるみる削れていきます。
アイス部分だけでなく、あずき部分も
きちんと削られていき、ふわっと
したかき氷が完成します。
食感
あの硬いあずきバーを削ったという
ことは、鉄を裁断したようなもの。
うかつに口に入れていいものか
迷いますね。
でも大丈夫。
さすがに台湾の綿綿氷のような
フワフワかき氷ではないものの、
口の中に入れるとフワリと溶け、
あずきの香りが口いっぱいに広がり
ます。
これなら入れ歯のおじいちゃん
おばあちゃんや、まだ歯が弱い
子供たちでも安心して食べられます。
タカラトミーは素晴らしいツールを
完成させてくれましたね。
あずきバー専用かき氷器の注意点
強固なあずきバーを固定するために
たくさんの試行錯誤が行われた結果、
最適なサイズが見つかっています。
しかしそれゆえに、あずきバー以外の
アイスを削ることができなくなって
しまっています。
完全なあずきバー専用のかき氷器と
いうことですね。
さらに、あずきバーの中でも、65mlの
サイズのものしか削ることはできません。
このサイズは、ファミリーパックの
6個入りのもののサイズのようです。
あずきバーには、65mlと85mlのサイズが
あり、大きいサイズのほうは適合外という
ことですので注意してください。
タカラトミーの挑戦
ここからは、実際にタカラトミーアーツが
あずきバーを攻略するまでの話をまとめます。
当初、井村屋の担当者は好意的であった
ものの、
「本当に削れるのなら、どうぞ」
と、どうせできやしないだろうという
気持ちが透けてきそうな返事があった
ようです。
その言葉に燃える開発チーム。
担当するのは、ガリガリ君をかき氷に
する、
「おかしなカキ氷 ガリガリ君」
以前のノウハウが全く通用しないあずきバー
しかし、ガリガリ君のときと同様の方法で
削ろうとしたところ、まるで歯がたちません。
大根おろしの要領で削ろうとしても、
ツルツルと歯の上をすべるばかりでした。
井村屋へのプレゼンでハンドルが折れる屈辱
様々な試行錯誤の末、試作品を完成させ
井村屋担当者の前でプレゼンをします。
しかし、そのプレゼンの最中に試作機の
ハンドル部分が折れるというハプニング。
大慌てで直してプレゼンを続けるも、
あずきバーに敗北し、再び破損して
しまいます。
あずきバーの井村屋も、
「挑戦する姿にハラハラドキドキ」
というように、困難なプロジェクトを
見守っていました。
スティックを抜く暴挙
アイス部分を削るのにも失敗している
最中、まさかの「スティックを抜く」
という暴挙に出ることに。
「アイスを削れないのにスティックを
削るなんてもっとハードルが高い」
と、社内でも反対の声が上がるほど
でした。
それでも7パターンの試作の後、ついに
スティックをあの頑強なあずきバーから
抜きさることに成功。
「ぬけるんバー」と名づけられたこの
装置は、てこの原理を利用することで
力を入れずに抜くことができる優れ
ものです。
ズルリと抜けていくスティックは
なかなか気持ちがいいものです。
このぬけるんバーだけでも商品化する
価値がありそうですね。
小型・製品化へ
スティックを抜き、残った可食部分を
削ることに成功したタカラトミー。
さらに商品化のための小型化に進み
ます。
商品は、事故があってはいけない
ため、力を入れなくても作業ができ
る必要があります。
試作品段階に存在した部品を可能な
限り削ることでコンパクトになった
かき氷器は、一般的な手動のかき氷器
よりも一回り小さいサイズになりました。
販売へ
「おかしなかき氷 井村屋あずきバー」
発売日は6月29日です。
すでに各地で猛暑日を迎え、アイスの
売れ行きが爆発的に伸びています。
すぐにでも食べたいところですが、
発売までもう少し待つ必要がありそう
ですね。
なお、7月1日が井村屋あずきバーの日
なのだそうで、なんとかその日の前に
発売されることになります。
今年のあずきバーの日は、みんなで
あずきバーかき氷でパーティーが
できそうですね!
なお、タカラトミーの販売する姉妹機の
おかしなかき氷 ガリガリ君はすでに
発売されています。
まずはこちらでアイスがかき氷になると
どんなものになるのかを体感してみる
のもいいかもしれませんね!