お正月の風物詩、高校サッカー。
女子の決勝戦が1月7日に終わりました。
決勝も息詰まる熱戦でしたが、その試合で
誤審があったと話題になっています。
たしかに、藤枝順心高校の2点目は
不自然な形でゴールの目の前でフリーに
なっていましたよね。
画像を使って検証してみましたので、
みなさんも確認してみてください。
2点目は無効?副審によるオフサイドの誤審の可能性
話題となっているのは、藤枝順心高校の
2点目。
後方からのDF・大村琴美のパスを
ゴール目の前で並木千夏が受け、フリーで
シュートを撃ったシーンです。
ゴール前で完全なフリーという、常識では
考えられない状況でしたが、岡山作陽高校の
DF陣はオフサイドを主張していました。
放送では一瞬のことであり、カメラが
ギリギリ見切れるかどうかだったために、
「審判がオフサイドでないというなら
オフサイドではなかったのだろう」と
判断してしまう人も多かったはず。
実際はどうなのか、TBSで観られる
決勝の動画を利用して検証をしてみたいと
思います。
問題の場面を1フレームごとに表示
動画を1フレーム刻みで画像にしました。
※画像をクリックすると少しだけ大きくなります。
まずは、藤枝順心高校3番、DFの
大村琴美のパスです。
オフサイドは、このパスを出した瞬間に
岡山作陽高校のGKを除いたDF陣より
前に出ていた場合に取られます。
この画面では誰もオフサイドポジションに
いないように見えますね。
しかし、まだ画面に映っていない選手が
います。
丸で囲った右腕だけ見えているのが、
パスを受け取る並木千夏です。
どうでしょうか。
改めて見ると、たしかに並木千夏は
DFより前にいます。
しかも、パスを受けるために両足を
踏ん張っている状態のため、パスが
出てからのわずかな時間に飛び出した
というわけでもなさそうです。
線を引いてみましょう。
線が歪まないように、グラウンドに
描かれている線を消失点まで伸ばし、
選手の足元にも引いてみました。
一目瞭然ですね。
完全に前に出ています。
岡山作陽は当然オフサイドを主張。
しかし、試合はそのまま続行となり
GKと1対1でゴール、藤枝作陽高校の
2点目となりました。
オフサイドだった!?
検証の結果、私にはオフサイドに
見えます。
みなさんはどう見えたでしょうか。
高校サッカーにもビデオ判定を
高校サッカーは、選手たちはわずか3年
しかチャンスがありません。
成長著しい期間であることを考えると、
ほとんどの選手は最終学年が最初で最後の
チャンスといえるでしょう。
さらに、リーグ戦ではなくトーナメント戦
であることから、1試合1試合本当に
真剣に戦っています。
そういった面を考えると、プロのリーグ戦
以上に誤審は許されません。
国際試合やヨーロッパリーグなどの一部で
導入が始まっているビデオ判定など、
機械による再判定での補助が欲しいですね。
プロの試合と比較すれば収益が低く、
ビデオ判定の設備投資が難しいことは
わかりますが、「誤審で負けた」という
事実は、若い高校生の心に深く圧し掛かり
ます。
これまで積み重ねたものが間違った判断で
奪われることはあってはなりません。
採算度外視での導入が待たれますね。
最後に
2018年の全日本高等学校女子サッカー
選手権大会。
高校というわずかな期間を全て注いで
勝ち取った決勝の舞台。
間違った判定で結果が変わってしまう
のは本当に悔しいことでしょう。
今回のオフサイドを巡る判定について、
検証の結果、私にはオフサイドだった
(誤審だった)ように見えました。
みなさんはいかがだったでしょうか。
我々はただの視聴者であり、試合の判定を
することができる立場ではありません。
ですので、今回の検証はあくまで参考材料
です。
とはいえ、もはや主審・副審という人の目だけで
誤審を完全に防ぐのは難しいのでしょう。
であれば、ビデオ判定の導入も視野に
入れて欲しいですよね。