こんにちは。
猫の下僕です。
初詣でベビーカーを自粛するよう呼びか
けたお寺が物議を醸していますね。
このお寺は、ベビーカー差別者では
ありません。
ベビーカーや障碍者のことをどこ
よりも考えてきたお寺です。
一部の情報だけで勘違いされている
方々が、正しい情報を得られるよう
願います。
目次
もともとはベビーカー優先だった
上蓮寺は、2年前まではベビーカーや
車椅子を優先させていて、専用の通路
が設けられていました。
さらに、係員も配置し安全に努めて
おり、小さい子供連れや障碍者に優しい
お寺でした。
1台のベビーカーに多くの保護者が
専用通路なら、混雑もなくすぐに参拝
できます。
そのため、ベビーカー1台に5人も10人も
連れ立って参拝している姿を見て、一般
客が激怒。
お寺の担当者と揉めたのだそうです。
ただ、お正月であれば、一族が集まり
おじいちゃんおばあちゃんから両親、
そして小さい子の兄弟まで一緒に参拝
するのは不自然な行動ではありません。
一般客と揉めたというトラブルはあり
ますが、きちんと説明すれば理解して
もらえたことでしょう。
悪用者が多発
一族総出での参拝とは別に、ベビー
カーを悪用した利用者が増えました。
なんと、小学校高学年の子供を
ベビーカーに乗せる親が相次いだの
です。
この大きな子供をベビーカーに乗せた
家族は、参拝が終わるとベビーカーを
たたみ、子供は元気に走り回っていた
ようです。
参拝するのが恥ずかしくならないか
不思議ですが、1組だけではないと
いうのだから驚きですね。
保護者数の規制をかける
お寺側は昨年、苦肉の策として、
ベビーカー1台に対し、付き添いは一人
という制限をかけました。
なんとかベビーカーの子供にも参拝
してもらおうという心遣いが見える
対応ですよね。
すばらしいお寺です。
老人が怪我
しかし、2015年、お年寄りがベビー
カーに躓いて怪我をする事故が発生
してしまいました。
警察の要請で自粛決定
軽傷ではありましたが、けが人が出た
ということで、警察から要請があった
とのことです。
警察はベビーカーを連れ込まないよう
要請するのではなく、自分達に誘導を
させてくれと要請すべきでしたね。
警察の要請を受け、不本意ながらも
ベビーカー自粛のお願い
という、本来のスタンスとは真逆の
張り紙を出さざるをえなくなりました。
論争は障碍者差別・少子化論争へ発展
この、「自粛のお願い」の部分だけが
一人歩きし、ネットでは
・ベビーカー差別
・車椅子も同じように思われてるんだろう(乙武洋匡)
・子供を産めば産むほど不自由になる社会だ(東京都議会 音喜多駿)
などと論争が起きました。
※なお、音喜多駿議員は後日、お寺に
対して言ったのではないと釈明しています。
事情を知れば差別でないことは明らか
もともと、ベビーカーや車椅子でも
参拝できるように、専用通路を設ける
など、試行錯誤を繰り返してきました。
一般客からの不満を軽減するよう、
保護者の制限も設けました。
それでも、事故が起きたことで警察
から要請を受けてしまいました。
お寺側としても、自粛なんてしたく
なかったことでしょう。
この誤解が、できるだけ早く解決する
よう、願っています。
弱者を守れる世界へ
まだ歩くことのできない小さい子を
連れた方々も、気兼ねなく参拝でき
る世界になってほしいですよね。
障碍者の方々も含め、自粛だ優先だと
ならず、見かけた人が自然に手を差し
だすことができる世界であれば、この
ような論争はそもそも起きません。
混雑で多少イライラするのかもしれま
せんが、広い心で助け合いの精神を
発揮していただきたいと思います。