【当記事はリオオリンピックが行われた2016年の記事です】
リオオリンピックが終わって早1ヶ月。
日本を背負って頑張ってくれた選手たちが、テレビなどでもチラホラ見かけるようになってきましたね。
水球という競技、名前は知っていてもルールを知らなかったり、実際の競技を見たことがない人は多いのではないでしょうか。
実は、私もそのうちの一人です。
このようなマイナースポーツの選手たちは、スポンサーがつきにくいために、経済的に非常に困窮していることが多いそうです。
日本水球界のトップ、リオ五輪水球日本男子チーム主将の志水祐介さんも、その一人です。
ラーメン屋でアルバイトしたり、彼女と結婚に踏み切れなかったり。
そんな、第一線で活躍できるスポーツ選手が金銭的に苦しんでいる世界はなんとか改善しなくてはなりませんね。
[top]
目次
wiki風プロフィール
名前:志水祐介(しみずゆうすけ)
生年月日:1988年9月7日(27歳)
出身:熊本県
身長:181cm
体重:88kg
学歴:熊本市立京陵中学校→埼玉栄高校→筑波大学
所属:ブルボンウォーターポロクラブ柏崎
水球を始めた理由はなんと「友人に誘われたから」だそうです。
マイナースポーツ故のメンバー不足に悩んでいたのかもしれませんね。
誘った友人が今も水球を続けているかはわかりませんでしたが、自分が水球の世界へ引っ張り込んだ友人が日本代表まで上り詰めているのはうれしいでしょうね。
志水祐介選手のスポーツ歴
元々はサッカー少年だったそうです。
しかし、京陵中学2年のときに左ひざにけがをしてしまいます。
サッカーを続けられなくなって悲しみの中にいるとき、友人の一人が水球に誘いました。
プールは足の故障のリハビリでよく使われているように、ヒザや腰への負担が少ないため、左ヒザに怪我をした志水祐介さんにちょうどよいスポーツでした。
熊本に住んでいた志水祐介さんは、高校進学時に水球の強豪である、埼玉栄高校へと進みます。
そこでもメキメキと頭角を現し、筑波大学の体育専門学群へと進学。
筑波大学では2年次で日本代表の座を手にしました。
日本代表となってはじめてのオリンピックイヤーは2012年、ロンドンオリンピックでした。
しかし、残念ながら水球日本代表は五輪出場はならず。
大学卒業と重なっていたこともあり、引退も考えたようです。
ここで諦めず、再奮闘して2016年、ついにリオオリンピックへの出場権を手にしました。
27歳の志水祐介選手。
まさに今がスポーツ選手としてピークですね。
日本代表主将はアルバイト掛け持ち
なんと、ラーメン屋でアルバイトをしているそうです。
アルバイトで生計を立てているのは、志水祐介選手に限ったことではありません。
水球はマイナースポーツであることもあり、ほとんどの選手がアルバイトをしながら水球のトレーニングをしているそうです。
過去には中学教師をしたことも
志水祐介選手はロンドン五輪への出場が叶わず、水球引退を考えていた時期に、中学校の講師を勤めていました。
若い中学生たちに「夢を持ちなさい」と教えつつも、自分は「水球で五輪へ行く夢を諦めた」という矛盾に悩み、生徒に夢へ向かって努力する姿を見せようと、再び五輪へ向けて動き出します。
中学教師を辞めて、ハンガリーなど海外の強豪国のプロクラブへと武者修行に旅立ちました。
彼女との結婚に踏み切れず
彼女とは結婚も視野に入っているお付き合いをされているそうです。
しかし、金銭面の関係で中々踏み切れないのだとか。
ラーメン屋のアルバイトでは収入は安定しませんよね。
そして、水球の大会などが近づけば練習漬けとなるため、アルバイトをしている場合ではなくなってしまいます。
バイトができなければ、当然収入はゼロに。
彼女の仕事などについては明かされていないのでわかりません。
できれば、水球に専念するためにも彼女との二人三脚で頑張って欲しいですね。
オリンピックの結果は
水球男子。
志水祐介の率いる日本男子、「ポセイドンジャパン」の結果はどうだったのでしょうか。
残念ながら、1次リーグで5戦全敗という結果に。
悔しい結果となりましたが、日本が五輪水球に出場したのはなんと32年ぶりだとか。
五輪出場までの道のりも険しかったことでしょう。
ここまでひっぱった志水祐介選手に感謝ですね。
日本人と外国人
水中で激しく動き回るこのスポーツは、素の身体能力がかなり影響しますね。
やはり海外の選手とはスペック自体が違うのでしょうか。
とはいえ、今年のオリンピックは、まさに身体スペックの勝負である陸上の、400メートルリレーで銅メダルという快挙もなしとげています。
バトンの受け渡しというほんのちょっとの技術で銅メダルにまでのし上がることができたようです。
水球も、陸上競技と比べたら、技術でのカバーができそうですよね。
4年後も頑張って欲しいですね!
マイナー競技の代表選手たちの苦悩
マイナー競技では、スポンサーがつきにくく、スポンサーがいなくては経済的に困窮します。
水球では日本代表の主将という、トップレベルまで上り詰めた志水祐介選手でさえ、アルバイトをしなくては生活できないほどです。
他にも、経済的に苦しむトップアスリートが多くいます。
リオオリンピックで銅メダルに輝いた羽根田卓也選手も、マイナースポーツで経済的に苦しむ一人ですね。
カヌーはきちんと整備された川と、ボートなどの道具が必要です。
また、体重を軽くする必要があるため、余計な箇所に筋肉をつけないよう、アルバイト等もできないようです。
そんな羽根田卓也さんは、ミキハウスに所属していますが、ミキハウスからの給料だけでは生活できないとのこと。
スロバキアでトレーニングをしているそうですが、その生活を支えたのは家族だったそうです。
高校卒業からスロバキアにいるそうで、父の援助した額は数百万円に上るとのこと。
マイナー競技は応援ツアーも組めない
金銭面の苦しさは、選手だけではありません。
応援する側も、定員割れの恐れから業者が応援ツアーを組むことを嫌がり、ツアー料金は価格競争が起こらず、高止まりします。
熱狂的ファンで、応援活動の費用が潤沢な人たちはそれでもものともせず応援にかけつけますが、これでは「ちょっと気になる」程度の新規ファン・潜在的ファンはなかなか増えませんね。
ファンが増えれば後援会もできるでしょう。
後援会で寄付金を募って、選手がアルバイトしなくてよくなったり、応援ツアーを自分たちで組んだりして、マイナースポーツからメジャースポーツへの押し上げることもできるかもしれません。
人気スポーツは、多くの人に目が留まるために、次々と新規ファンが増え、それによってまた人気に拍車がかかるという、プラスのスパイラル現象が発生します。
水球などのマイナースポーツも、人気に火が点けば、このプラスのスパイラル現象を起こせるかもしれません。
志水祐介選手はテレビ出演の依頼もいくつかあるようです。
志水祐介選手をはじめとして、水球日本代表にはイケメンが揃っています。
どんどんテレビ等に露出し、人気を獲得してほしいですね。
テレビ出演
10月5日のテレビ朝日系「くりぃむクイズ ミラクル9 3時間スペシャル」に志水祐介選手が登場します。
クイズ番組の回答者ということで、水球で培った身体スペックが有利に働くかはわかりませんが、がんばって目立って欲しいですね。
テレビの役割
マイナースポーツの選手たちは、金銭的に困窮していることが多く、トップアスリートでさえアルバイトをしていることが多いです。
テレビが出演オファーをして経済的に助けていくのがいいのではないでしょうか。
クイズ番組などに、面白くない芸人を入れるくらいならば、金銭的に困っている選手たちを入れましょう。
司会がうまく拾う技術を持っていることが大前提ですが、能力のある司会のもとであれば、素人でも輝けるはずです。
珍回答で下手な芸人より面白い素人もたくさんいますしね。
また、安全面にきっちり配慮することが大前提ではありますが、「絶対に怪我をさせないように作りこんだ」体力系バラエティなどは、マイナースポーツ選手を入れるにはうってつけではないでしょうか。
ひょろひょろした芸人が次々と脱落する様子も楽しいものではありますが、トップアスリートが同じ舞台で挑戦する姿を見てみたいですね。
見ていて不快になるバラエティや、ただただ芸人が食事をしている姿だけを垂れ流す番組はもう少し減らしてもいいはずです。
バラエティ番組でありつつも、マイナースポーツの魅力や、トップアスリートの身体能力の高さ、そして彼らの人柄などもアピールできるような番組であれば、視聴者も楽しむことができ、マイナースポーツのファンも増え、アルバイトアスリートたちの収入も増えるといういい事尽くめになりそうです。
ケーブルテレビなどのマイナー局であれば、ときどきみかけます。
地上波のようなメジャー局こそ、このような番組に挑戦してほしいですよね。
「筋肉番付」や「SASUKE」などとが特番で組まれた際の視聴率を考えれば、決して無謀な番組ではないような気がします。
セットなどのかかる金銭面や安全面配慮などに問題があるのでしょうか。
テレビの裏側のことはよくわかりませんが、不快なバラエティよりはいいような気がしますね。
youtube、ニコニコ動画という手も
マイナースポーツの選手自身が、youtube・ニコニコ動画などに投稿するという手もありますね。
機材さえ揃えば金銭はかかりませんし、撮影機材はレンタルすることもできます。
youtuberと言う職業(?)が認知されつつある今、知名度の低いトップアスリートの姿というのは、一定の需要はあるような気がしますね。
とはいえ、構成などまでアスリートに任せるのであれば、面白い番組にできるかわかりません。
それに、トレーニングやアルバイトの時間を削ることになってしまい、お金が稼げるかわからない初期は特にリスクがあります。
企画力のある素人さんが、マイナー競技のアスリートたちに提案するのはどうでしょう。
ある程度結果を出せているyoutuberとのコラボというのも面白いかもしれませんね。
能力があるのに燻っている人たちや、経済的理由で競技人生を諦めてしまう人たちが、お互いに長所を組み合わせて、お互いの夢を叶えていくような仕組みが出来上がるといいですね。
まとめ
志水祐介選手は日本水球界のトップ群の一人です。
にもかかわらず、アルバイトで生計を立てなくてはならないほど困窮しています。
結果を出せた際に「苦労人」としてクローズアップすることはできるでしょうが、それよりも競技者として、アルバイトの時間もトレーニングに費やせる環境が望ましいですよね。
結婚を前提とした彼女がいるにもかかわらず、経済面で踏み切れていないという話まであります。
マイナースポーツで、トップ選手ですら日の目を見ることができずにいるのであれば、若い世代も続けていくモチベーションが維持できないのではないでしょうか。
テレビ業界はこういった、「知名度は低いが素晴らしい選手」をもっととりあげてほしいですよね。
「知名度の低いスポーツだから視聴率が稼げない」と心配するのであれば、スポーツそのものではなく、選手の身体能力を活用した場や、いっそのことクイズ番組のパネラーなどでもいいので、とにかく人の目に触れる機会を作ってほしいです。
幸いにも、現在は個人でも簡単に動画などを世界へ発信できるようになりました。
広告費用等でお金を稼ぐチャンスもありますし、何よりもマイナースポーツを知ってもらう良い機会にもなります。
「トップアスリートとして身体能力はあるが、メジャーではない選手たち」と、「面白い企画を考えることはできるが、身体スペックがその企画を実行できない一般素人」が手を組んで、二人三脚でメジャーな舞台へ駆け上がっていくことができたら面白そうですよね。